ゴルフ医科学研究所 「ゴルフを物理公式で解明」 投稿その4
投稿その1 でふれたエネルギー保存の法則をおさらいしますと、
力学的エネルギーとは
位置エネルギー、運動エネルギー、弾性力エネルギー
の総計です。
外力がない場合、力学的エネルギーの和は一定になります。
これを力学的エネルギー保存の法則(保存則)といいます。数式では、
mgh + 1/2 mv(二乗)+ 1/2 kx(二乗)= const(一定)
で表すことができます。
m質量 g重力加速度 h高さ
v速度 k弾性係数 xバネ自然長からの変化長
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ゴルフは力学的な運動と考えがちですので、位置エネルギーから運動エネルギーへの変換がほとんどと思ってしまいますが、バネとして蓄えられるエネルギーは非常に大切です。
飛距離に関しては、主に三つ。
1)シャフトのしなりに蓄えられる弾性エネルギー
2)クラブヘッド表面の弾性係数
3)ボールの弾性係数
が関わると言えます。
1)については前投稿で触れました。
2)ヘッドの表面の弾性係数についてですが、
ヘッドの表面がバネのように縮み反発することでボールを返しますが、この弾性エネルギーがボールに与える影響は想定よりもかなり大きく、高反発クラブが禁止されている理由になります。
ヘッドの焦点に近ければ近いほど、トランポリンの中心で飛ぶがごとく、ヘッド表面のの弾性エネルギーを最高にすることが出来ますので、飛距離が伸びます。
よって、ヘッドからボールに対する力の伝達は、
ミート率 (素人は1.3前後、シングルは1.4前後、スイングプレーンを合わせることで、理論上、1.5程度まで改善すると言われています)
初速 (弾性エネルギーと位置エネルギーを全て運動エネルギーに変える)
が関わっていると言えます。
ちなみに、両者の関係は、
ミート率 = ボール初速 ÷ ヘッドスピード
であり、おおよそ
ボール初速 × 4(定数) = 飛距離(ヤード)
が成り立つと言われています。
例としては、
飛距離240ヤード ÷ 4 = ボール初速60m/s
ボール初速60m/s ÷ ヘッドスピード45m/s = ミート率1.333
となります。
3)最後にボールの弾性です。
反発係数のルール0.800以下です。
物体が地面に衝突する直前の速度をv、衝突直後の速度をVとすると、この速度vと速度Vの比を反発係数といい、eで表すことが多いです。
eの公式(求め方)は、
e = – v/V または |v/V|
となります。100の速度でぶつかったものが80の速度に減速するので、最も反発係数の高いボールでも、20%の力のロスがないといけないという事です。
ルール規定外の高反発ボールなどが販売されていますが、中には0.9ぐらいのボールもあるようです。10%でも飛距離に大きな差につながりますよね。
写真はタイ王国の名門、タイカントリークラブでのゴルフプレーです。
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